CONCEPT Less Effort & Maximize Productivity

ご存知の通り、食料自給率・気候変動・肥料の枯渇・エネルギーコスト・高齢化・人口減少など、現在日本が抱える問題に対し、 自分ができることとして、ITオートメーション技術をつかった農法を考え、ネットやyoutubeで見つけた他の先駆者の情報を元に実験をくり返し、 Less Effort & Maximize Productivity をコンセプトに、少ない努力で多く生産できるオートメーション農業を目指し、将来の生活を豊かにすることを目標として実験しています。

この施設のオートメーションとは、1週間に1度、1人の成人が8時間以内の作業でメインテナンスを行うことで、野菜を健康に成長させることができる状態を維持できる仕組みを条件としています。

INTRODUCTION農場の紹介

北杜市は日照時間が長く、太陽光パネルを利用した再エネの発電も盛んなエリアで、 元々工場だった施設を再利用しているGallery、 GASBON METABOLISMの一角で、 屋根をポリカ波板に貼り替え自然光を利用したインドア農場をつくました。

コンクリートの基礎や鉄筋などが熱を持つため、夏場は40度を超えますが、 真冬でも昼間は10度を超えることも多く、年間を通して野菜を栽培しています。 年間通して50度以上の温度差のある環境で、野菜が育つのか、それ自体が最初は疑問でしたが、 2022年からの実験の中で、氷点下でもほうれん草などの野菜、 40度超えてもしっかりしたケールやレタスが育つことがわかりました。

年間平均気温
16c
年間最低気温
-9.4c
年間最高気温
45.7c

これまで取れた収穫物 2022年9月から

レタス 81個
小松菜 58個
ケール 67個
バジル 23個
ホップ 3キロ
にんじん 3個
ミニトマト 339個
枝豆 20個

これまでの実績・レポート

TECHNOLOGY様々な水耕栽培の仕組み

水耕栽培 - ハイドロポニックスは、土を使わないで植物を育てる栽培方法で、 通常は配合された化学肥料を水に溶かした肥料水で栽培することで、通常の路地栽培よりも早く大きく成長させることができます。DWC・RDWC(ディープウォーターカルチャー)Ebb & Flow (エッブフロー) NTF (ナチュラルフィルター技術) Aeroponics (エアロポニックス) などが主な肥料水の循環方法で、 肥料自体を有機的な魚の排泄物などにすることでAquaponics (アクアポニックス)、 さらに、魚の排泄物を堆積させて肥料にするSandponics (サンドポニックス)や、 Double Root System (ダブルルートシステム) という、土とアクアポニックスのハイブリッドな手法などがあります。
当施設では、これらの技術をつかって年間を通して野菜を栽培しています。

FEATURES農場の特徴

研究している課題や挑戦を紹介します。

ハイブリッド農法

アクアポニックスとハイドロポニックスを利用し、排水や肥料の無駄が少なく環境に負担のすくない農法を実験しています。 通常の農業では大量の肥料を土にまき、雨を通して一部は地下水にながれていってしまいますが、水耕栽培ではそういった肥料の無駄を最小にできます。 環境や条件により適した方法がことなるので、様々な条件で利用可能な栽培方法を実験しています。

オートメーションと生産性の効率化

大規模農家の生産性は広い土地や高額な重機により担保されますが、山間部の多い日本では重機を利用することさえ難しい場合があるため、ITオートメーション技術を利用し、1人が作れる生産量の最大化を図りつつ、ドローンやローバーを導入し、日々の労務を減らしたり、モニタリングして正確に状況を把握することで、効率よく作物を健康に管理していく方法を探索中です。

農作物流通のクラウド化

大規模な農地を確保しづらい日本で大量の穀物を生産し流通させるには、クラウドビジネスでみるように、小規模の個人・事業者が生産したものを集めて流通させたり、P2Pネットワークのように当事者同士が直接販売・配送を行い流通コストを下げることが好ましいと思われ、実現するための仕組みやシステムなどを考案中。

Soiless、stress free farming

土を使わず、腰を曲げないでも栽培・収穫できるシステムは、高齢でも多少の障害があっても、通常の農業より負担がすくなく運用できます。 高齢化・人口減少を迎える日本では、体に負担の多い、土をあつかう農業従事者が増えていないのも事実ですので、負担が少なく、色々な人が活躍できる農業の形をデザインしてます。

肥料の枯渇と輸入依存

ハイドロポニックスは、人工的につくられる化学肥料を利用するため、りん鉱石の枯渇や、カリウム鉱石の輸入依存、といった問題があり、これらを解決できないとハイドロポニックス農法自体が持続可能なものではありません。そのため、魚の排泄物を利用し、リン鉱石の依存度を減らす方法を実験しています。

ソーラー・地熱などの再エネの利用

現在この施設では達成できていませんが、ソーラーや地熱などをつかい、電力供給にたよることなくポンプなどを稼働させることができると、コストが下がり持続可能性が高くなり、C02を一切排出せずに野菜を作り出すことができます。 ソーラーパネルの導入は現在計画進行中です。

TASKS農場の課題

これらは、これから数年で解決したい課題です。 太陽光パネルの導入をサポートしていただける電気工事士や、Arduino/Raspberry PIなどのプログラムが好きな開発者、ドローンやローバーなどのロボット開発者、など、サポート・ボランティアを募集しています。

発電+オフグリッドセット

水耕栽培ではいろいろな仕組みに電動のポンプを利用するため、ポンプやエアー、冬場のヒーターなど、可能なものはすべて太陽光発電で賄うことで、 CO2排出ゼロの農場を目指しています。 電気工事の免許を取得するために勉強中ですが、すでに免許のある方で、こういった方に興味のある方は、ぜひサポートいただけると助かります。

ロックウール・スポンジの代替え

ロックウールは養液栽培など多くの農家でも利用されていますが、土に戻ることのない石綿で環境によくないとされています。 現在当施設ではそういった影響から発芽させるための培地としてスポンジを利用していますが、これもマイクロプラスチックなどのゴミにかわる可能性があるので、持続可能ではありません。 世界中で研究が進んでいますが、ロックウール・スポンジにかわり、コストもかからない代替え培地を求められています。 ココヤシ培地や、ピートモスなど代替えになりえるものの、 コストが高いため浸透してないのが現実です。

arudino や raspberry PIなどを利用した作業用ドローンやローバーの開発

日本の高齢化・人工減少による生産性の低下に対応するには、ロボットやドローンといった技術を利用する以外にありません。 しかし工業用製品や最新技術は購入するとなると高価で採算取れない場合がほとんどです。 こういった状況を打破するため、オープンソース技術を利用し、ちょっとしたことをコンピューターに処理させることで、 無駄な作業を減らし、生産性を向上させたいと考えています。 当施設では現在 SwitchBot と RaspberryPI を利用した遠隔操作やモニタリングなどを行なっています。

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住所 : 山梨県 北杜市 明野町浅尾新田12 GASBON METABOLISM内

GASBON METABOLISM 営業時間内であれば、自由に見学ください。

* 暑い日は農場内の温度が40度を超える場合がございます。 充分にご自身の健康に配慮して見学ください。 お子様などが長時間滞在すると熱射病などになる可能性もありますのでご配慮ください。

WANTEDサポート求む

一緒にITをつかって農業を盛り上げたいという方、 ドローンやローバーなど作ってみたいという方、 何かをつくって人と共有して楽しみたい方、 モダンな農業システムを体験しながら、 ボランティアとしてサポートしていただけませんか?
お問い合わせは以下のメールか、Discordから声かけてください。

Discord GMIX channel

食料自給率の向上と持続可能で豊かな未来を見たい